数日前から「炭で放射性物質を吸着できますか?」というお問合せと竹炭の注文を多く頂いたことから、ネットで調べたり専門家に問合せをしたりして、ようやく情報がまとまりましたのでご報告します。
炭には木炭・竹炭・備長炭・活性炭などの種類があり、その中で『活性炭』には放射性物質の中の『放射性ヨウ素』を吸着する性能があるということは実証されています。
原発で使うエアフィルターを製造している進和テック(株)のサイトで説明していまして、原子炉や核燃料再処理工場などの排気装置に使われているそうです。
活性炭とは、木炭に800度以上の高温の蒸気を吹きかけて処理した加工炭のことで、より孔が細かく吸着力が高くなり、木炭と同じく吸着材・ろ過材・消臭材など幅広い用途に使われています。
上記のサイトから活性炭の記述を抜粋しますと・・
※チャコールフィルター
活性炭フィルターのことで、空気中に含まれるガスを除去するためのフィルター。多孔質構造を持った炭を充填したフィルターに空気を通し、放射性ヨウ素などを除去します。原子力関連以外に一般空調などでも使用されています。
※TEDA炭[てだたん]
Triethylene Diamine炭。 トリエチレンジアミンを添着した活性炭で、原子炉や核燃料再処理工場などの排気に含まれる放射性ヨウ素を除去するためのフィルターに使用されています。
※ヨウ素添着炭[ようそてんちゃくたん]
特に放射性ヨウ素を除去することを目的としてヨウ化物を添着した活性炭のこと。これをフィルター内に充填して使用します。原子力発電所の他、病院や研究所などでも使用されています。
このように活性炭にも目的別に種類があるようで、浄水器に使われている活性炭はまた性能が違うようです。
「浄水器」で放射性物質ろ過できるのか データないが一部の機種で可能性あり|J-CASTニュース
上記の記事で書かれているように、浄水器に関しては放射性物質除去の試験データがなく、浄水器メーカーは「放射性物質には対応していません」と答えるしかないそうです。
ただ「活性炭で放射性ヨウ素が取れる、という予測を立てることはできます」とのこと。
それで木炭・竹炭・備長炭に関してはどうかと言いますと、浄水器の活性炭でも検査結果がないくらいなので、まったくデータがなく分かっていません。
竹炭の顕微鏡写真(0.2mm)
どの炭も微粒子の物質を吸着する働きがあり、炭材の種類と焼成温度で吸着しやすい物質が変わりますが、孔が均一ではないことから吸着できる物質は幅広く、問題はどのくらい吸着できるかということかと思います。
ということで、木炭・竹炭・備長炭・浄水器の活性炭については、正確な検査結果がないので、吸着できる物質の中に放射性ヨウ素も含まれるかというところは現時点では「グレーゾーン」と言わざるを得ないです。
研究機関の検査を待ちたいと思います。
こちらの炭焼きやさんはネットで調べたところをまとめてもらっていますので、よければご参照ください。
炭が放射線物質を吸着 | チャコールブラックス
他の参考記事。
ルカ URL 2011年03月30日(水)12時16分 編集・削除
先日はブロクにご訪問いただきありがとうございました。また、リンクを張っていただき感謝します。
さて、高温で焼いた炭には電磁波をカットする性質があります。
放射線の中でもガンマ線は電磁波の一種ですので、竹炭で壁を作れば、放射線を遮蔽できるかも知れませんね。